掲載情報 AXIS 2009年8月号 103号室:リトゥンアフターワーズ
103号室:リトゥンアフターワーズ
アクシス
AXIS 2009年8月号
【成美弘至/ファッション】
「自由」という本音に向き合うこと、原点への回帰
2008-09年秋冬東京コレクションの最終日、目の覚めるようなショーに遭遇した。
モデルが身に纏っていたのは、巨大オブジェのような奇怪なコスチューム。素材は廃材を集めてものである。
ショーを終わったとき、会場はつくり手の覚悟に大きな感銘を受けたのである。
山縣を駆り立てのは、ファッションは本来もっと自由であるはずとの思いであった。現在のアパレルはいつしか現実志向・利益重視の日用品になっている。
この現状に挑戦し、ファッションの創造性を再発見しようよいう意味を込めたのである。
ユニークな発想をどう服にするのかという課題は残るが、今後の活動に注目したいデザイナーである。