2005/08/17村長から 

あたりまえのこと

先日のプレス対策セミナーでの鈴木さんの話を聞いていて感じたのは、社会人
として相手のことを考えて行動することが武器になるということでした。
コメントの中に、何度も「相手の立場になって」というフレーズがありました。
プレスの仕事は、マスコミが自社ブランドを応援してくれるように、働きかけ
ることですから
編集者が忙しくて迷惑になるからFAXでリリースを送る、気軽によってお話を
してもらいたから軽食を用意する、喜んでほしいからオリジナルグッズをプレ
ゼントする。などなど、細かな気配りこそがプレスの仕事で大事なのだと思い
ました。

さて、他の創業支援施設の方と、どのような入居者が伸びているか?という話
になったときに、「礼儀正しい人」という答えが返ってきました。
例えば、挨拶をきちんとできるとか、電話の受け答えがしっかりしているとか、
世話になった人にお礼ができる人だといいます。

仕事は人と人とのコミュニケーションの中からしか生まれないということを知
っている人は、礼儀正しいのだそうです。
自分の仕事は、関わりのある人たちからの支援で成り立っていると知っている
ひとは、感謝をわすれないのです。

成長しない人は、「モノ」だけを相手にしていて、商品さえよければ、他はど
うでもいいのだとばかりに、その先にいるバイヤーやユーザーのことを考えな
いのだそうです。

相手の立場を理解するセンスが無いから、相手をイライラさせるような言動を
していても、本人が気づかないことがあるのだそうです。

今はファッションブランドも星の数ほどありますから、あえて不快な印象を与
える人や、つきあうのが面倒くさい人とわざわざつきあう必要はないのです。

気配りや礼儀正しさ、感謝というのは社会人としてあたりまえのことなのです。
しかし、あたりまえのことだからこそ、社会人として信用できるかどうか、好
感が持てるかどうか、応援したいかどうかを、そこで判断されているのかもし
れません。

先日のセミナーで、「あのコムデギャルソンでも、特集記事を組んでくれた雑
誌社にはお礼のフラワーアレンジを贈ります。ギャルソンでもやっているのに、
あなた達がやらなくて、どうするんですか」という叱咤激励がありました。

大きく育った企業は、相手の立場を考えて行動し、あたりまえのことを丁寧に
行っていくから、ファンがついているのではないでしょうか。