ビジネスサポートセミナー「展示会で成功するブランド、失敗するブランド」質問への回答

「展示会で成功するブランド、失敗するブランド」
講師 吉岡孝司 (合同展示商談会『FRONTIER』主催者)
展示会で成功するブランド、失敗するブランド
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受講者からの質問への回答
Q/ブランド設立に関するノウハウ
A/先ずは、自分の出来る範囲で設立を行い、不明点や不足している所を明碓に把握して行く事が必要。
その状況に置いて、やる事が整理されて行くので、自分の置かれている状況を把握する事が大切で有る。 
Q/コンセプトの定め方
A/何をしたいか?何が出来るか?から考え、次に売る為には、何が必要か?
自分の作る商品(ブランド)の方向性を確認する事と、その、方向性と自分の出来る事を正確に把握し、先々の展開方針を立てる。先ずは、ブランドの夢を持つ事。その内容を現実的に落とし込む事が大切。
Q/市場ニーズの調査方法
A/展示会では、多くのバイヤー等が集まるので、率直に意見を聞く。出展社と交流を図る。気になる店に直接問合せるのも方法の一つ。自分の作るブランド(商品)のマーケット(街)を把握し、消費者の購 買意欲、や、雑誌等を参考にするのも手段の一つ。
Q/ブランドの売り込み方法。 
A/明確な、レイアウトと、商品のアピールを行う。
ディスプレイ的には、バイヤーが目を引くレイアウトで、その商品のバリエーションの展開も見せて行く事が必要。
売り込み先は、一般消費者(雑誌等の媒体)、バイヤー(ショップ)へとセールス先の絞り込みが必要。売り込み方法としては、コンセプトより絞り込みが必要で、その絞りこんだゾーンから市場の動きに合わせて、一歩先の展開を検討する。
Q/デザインのロイヤリティーに関して
A/様々な方法が有ると思います。
金額的には、ブランドの認知度や、生産ロット等の背景にも関係してくる。初めは、予算に応じた買い取り。または、売り上げ(生産枚数)のパーセンテージ設定が方法としてある。 
Q/バック業界で成功例はありますか?
A/有ります。
現在継続して出展しているのは、3社(ゼロインターナショナル/コンポラコント、
エムアンドカンパニー/ハレルフェアー、ワタナベ/デマノはスペインインポート)です。各社共、年間の波がある中を、一つ一つ築き上げているメーカーで市場性も有りますが、定期的に出展しているのが特徴
Q/失敗例は、
A/具体的には無いのですが、当展示会では、ウエア関係の動きが少ない時に、動きがある様です。以前にメーカーから聞いた話によると、オリジナル商品をOEM展開して、売り上げ的には、数字が上がったが、オリジナルの評判や、流通の数字的に落とした例が有ります。
注意点として、OEMの受注数とオリジナルの生産数のバランス。卸先の重複(バッティング)が有ったと聞いています。
それと、対象とする顧客の違いが有って、数字が付かないので、出ないし、展示会にでたのが、無駄で失敗だったと言われた事は、有ります。マーケットの確認が必要ですね。できていないと失敗しいます
Q/なるべく低コストで、新規ブランドを軌道にのせる方法(そんな都合の良いものが有ればですが)是非おしえてください。
A/現状のブランドとの抱き合わせセールスが効果的だと思います。
ジャンルを絞り込み、そのジャンルのネクスト(次のトレンドブランド)としての打ち出しが、効果的ではないでしょうか?
その場合、展示会での話題作り(売り方や、店頭プロモーション等)商品のコンセプトを消費者に伝える。売り場からの展開を検討し、プレゼンをするのはどうでしょうか?
Q/和系ブランドの育て方について。
A/育て方は、解らないのです。トレンドから、定着に移り始めた時期に有ると思います。
従って、今後のマーケット展開と、仕掛けの方法が数字に繋がって行く事を示していると思います。方法としては、マーケットの和のニーズを取り入れ広げる方向で、よりマニアックに展開するのと共に、新たな打ち出しも必要かと、例えば、シンプルなデザインで、イメージを新にする等。
これからのデザインが必要なのでは?又、和の意識を新たなスタイリングとして、提案して行く事が必要では無いでしょうか?
Q/ブランドイメージアップの仕方とそのイメージにあった売り先の開拓の最善方法とは?
A/商品の流通性(消費者)ターゲットを定め、(サーファー、リゾート、タウン、等)より発展をさせる方法を会場で行うと良い。サーフ系は、市場が大きい割には、販路が狭いので、いかに消費層を増やすかが仮題。その、ジャンルに有った、展開を続けて行くかにより、取引先との選出をして行く、その時、販路でのライバルは何処かを探すと良い。(海外の物であれば、そのマーケットを選択するのが良い。)
市場性の動向と、流行の動向が混ざり合っていないのと、特殊なジャンルである事の認識をする。
Q/造形物、サイン、店舗等のデザイン、製造、施工の営業をする上での知識、方法等
A/店舗等のデザインに関しては、以前は、什器等で、出展メーカーの什器を作り、実際に、その什器が商品のオーダーと共に、オーダーが入った事は実際に有った様です。
又、什器業者が出展した所、各方面からの引き合いも来ている様です。展示会にブース出展するのも、新しい営業方法では、無いでしょうか?今は、少ないので、狙いめなのかも知れません。
Q/きちんとやっているブランド、伸びそうなブランドの展示会に於ける見分け方
A/難しい質問と課題です。我々の開催している展示会でも、出展社の募集、ブッキングに関して、一番気にしている課題です。
しかし、幾つかポイントは有ると思います。
 1/定期的に同じ展示会に出ているか?(出展実績の確認)
 2/出展時には、シーズン展開をしているか?(生産能力の確認)
 3/トレンドの方向性が定まっているか?また今の時代背景が反映されているか?(商品の企画力の確認)
この内容からある程度は判断をして行けます。
伸びそうなブランドとしては、スタッフのモチベーション等の、動き等から判断し、前向きな会社かどうか?失敗しても、挫けない強さが有るか?がポイント。
Q/合同展示会でどのように個性を出すべきか?
A/合同展会場でのピーアールコーナー等を活用する。
会場ディスプレイ等の利用。
展示会ホームページの事前予告等をフルに活用する。
ブースレイアウトでは、商品数を絞り込み、売る商品の優先順位を決め
メインとする商材を中心にレイアウトをし、スタッフ、商品、客の位置を決める。
レイアウトは、見せたいものから、順に行うのが良いと思う。主張をしっかり行う。
Q/帽子などの雑貨を扱うにあたり、何か気をつける事はありますでしょうか?
A/デザイン性の独創性や、販路の確立が必要だと思います。
又、トレンドの動きを反映させる事の重要性や、アパレルに対してのスタイリングの強調性が必要だと思います。
Q/お金の無いブランドのプレス活動の方法の知恵を拝借したいです。
A/インターネットの活用は、有効的では無いでしょうか?
この場合、情報発信(プロモーション)で有れば、色々なサイトで、同じ事例を調べると良いでしょう。
一番有効的なのは、委託販売のサイトを探す事ですが、現在では、こちらも低コストで、有効的な物は難しいです。
しかし、友人等に色々と聞いてみると、効果的な物が見えて来るかもしれませんね。
Q/いくら実力があってもこれが無いと成功しない、などという、必須条件などの事をお聞きしたく思います。
A/ビジネスセンスが無いと成功しないと思います。必須条件は、作品と商品の違いが解っている事。クリエーション性を売る為のセンスと、コミュニケーション能力が必要。
Q/若手デザイナーの展示会場として自社ギャラリーを利用いただいています。若手クリエーターに不足しているもの、又デザイナーを取り巻く環境として変わって欲しい点、等があればお話ください。  
A/若手デザイナーに不足しているのは、やる気(行動力)が不足している様な気がします。さらには、商品のシーズン展開と、供給の安定性。
取り巻く環境として変わって欲しいのは、若手に対しての、潜在意識で持っている、軽視しがちな価値観。判断出来ない事に無理に、理由付けをしたりしない様にする事。
Q/ある研究会のテキスタイルデザイン講座を受講した仲間で、商品化したいと思っています。その為には、何をしなければならないのか手探りの状態です。是非、お話を伺いたいと思っています。 
A/セミナーの中で、参考に成った事は有りますか?
先ずは、仲間達と商品化する企画を立てる事。
その企画に応じて、役割を決め、商品を売る事を考えると、解らない事が具体的に、なり、やる事が見えて来ると思いますが、いかがでしょうか?
Q/ブランドを経営していく為に必要な事はなんですか?
A/将来的なヴィジョンを持った決意。それに、伴った、資本、企画、運営等のビジネス準備だと思います。
Q/新規プロジェクトで商品やブランドを立ち上げる時、どの点に気をつけ ればいいのか?
A/新規の場合、何処に向けて何をするのか?企画、マーケットに対しての予算立てや、市場動向に、気をつけるべきだと思います。
Q/ブランド認知について。
A/ブランドのコンセプトを分かりやすく、共感の持てるものにして、ターゲットに伝える事を続けて行う事で、認知度は高まり、広がると思います。
Q/色々あると思いますが、学生がデビューに向けて活動する中で学生であることのメリットを生かした形で是非これだけはやっておくべき事。    
A/先ずは、勉強をして、知識を増やす事と、学生ならではの、コミュニティ(友人=人脈作り)がもっとも、メリットを行かせる形だと思います。
皆さんのご質問に、出来るだけお答えさせて頂きました。
言葉が足りずに、ご理解頂けない事も有ると思いますが、今後の展開に微力ながら、ご協力出来れば、幸いです。他にも、ご不明な点がございましたら、何時でもメールしてください。
6/22/吉岡孝司
yoshioka@frontier-j.co.jp
FRONTEIR展示会のオフィシャルサイトです。
http://www.frontier-j.co.jp

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